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最高裁二重課税判決で知る相続申告という分離申告

2010年9月16日


分離申告とは

不動産の譲渡や株の譲渡に関する所得税の申告は「分離課税」と言われます。「分離課税」という言葉がもたらすイメージからか、給与や年金や事業収入や不動産貸付収入などの毎年の所得申告とは切り離し、分離課税所得については、別の用紙で申告するものと誤解する人もいます。

分離課税に対応する言葉は総合課税で、分離課税所得も総合課税所得も一つの申告書で一括申告します。一括申告に対応する言葉があるとしたら、それが分離申告です。しかし、分離申告という制度は、所得税法にはありません。


分離申告の制度はすでにある

 ところが、地方税法には分離申告があります。地方住民税の退職所得です。

退職所得に対する個人の住民税(市町村民税と道府県民税)については、「退職所得申告書」(所得税の「退職所得の受給に関する申告書」と同一用紙)をその支払者を経由して、課税市町村長に提出しなければならないことになっています。

 この退職所得に対する個人の住民税は、地方税法上、「分離課税に係る所得割」と呼ばれていますが、いわゆる分離課税ではなく、その実質は「分離申告」です。他の同一年の所得とは一切のプラスマイナスがないばかりか、他の所得が翌年課税なのに対して、退職所得は現年課税ですから、申告年度さえ異なります。


国税にもあった分離申告

突飛に聞こえるかもしれませんが、分離申告の制度は国税の所得税にもすでにありました。

税務大学校の教科書である「税法入門」に「相続税は特殊な形態の所得税」と書かれています。すなわち、相続税は「相続税」という名の所得税ということです。

手続的に言えば、相続税は「相続税」という名の分離課税で且つ分離申告の所得税ということになります。

所得税法は「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得する・・・所得については所得税を課さない」と規定し、最高裁の二重課税禁止判決も、相続財産の取得によりその者に帰属する所得は相続税の課税対象となるものであるから、二重課税を排除の趣旨から所得税を課さない、としており、ここでも、相続税が分離申告所得税だったことが実質的に確認されています。

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