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最高裁二重課税判決の算数

2010年9月24日


本日のデイリーコラムは「最高裁二重課税判決の算数」です。

小学校の算数の復習

算数の得意な人にとっては常識的なことなのですが、一般には意外に思われるものに、0乗の値があります。
2の1乗は2で、2の2乗は4、2の3乗は8です。それで、2の0乗の値は何だと思いますか。0ではありません。
エクセルなどで計算するとき、2の2乗の算式は「+2^2」と入力します。答えは4と表示されます。それでは、「+2^0」と入力したらどうなるでしょうか。答えは1と表示されます。

複利計算では乗数計算が必須

昭和の時代には7%の利率の定期預金なんて珍しくありませんでした。100万円を7%の複利で10年定期預金すると10年後には元利合計でいくらになるでしょうか。
普通の電卓でも10年後の金額を計算できますが、エクセルに「1.07^10」という算式を入力すると、1,967,151円と答えを出してくれます。ほぼ倍になります。
逆に、10年後に1,967,151円を確保しておくために今7%の10年定期を組むとしたらいくら預金すればよいか、という計算式は1,967,151円÷1.07^10とします。
掛け算に使うと複利の結果の値(複利終価)を出し、割り算にすると複利の元金の値(複利現価)を出してくれます。

最高裁二重課税禁止判決の算数

二重課税禁止判決での年金は、総額2300万円の年金の現在価値を1380万円と評価して相続税課税を受けた後、230万円ずつ10年間に亘り年金として受け取るというもので、その際に、相続税で課税済みの部分まで所得税の課税をすることは禁止するというものでした。
判決では、被相続人の死亡日を支給日とする第1回目の年金230万円の相続税課税済部分は230万円としています。収入と同額ということです。
なぜかというと、死亡日が支給日ですから、定期預金ならば預け入れ当日ということで、運用期間ゼロ日での複利現価の計算をするわけです。先ほどの複利現価の計算式での割り算では0乗とすることになります。利率如何に拘わらず0乗の値は1ですから、1で割った数字が230万円になります。

2回目以降は厄介数学

しかし、2回目以降の課税済み部分の値を計算する年金複利現価率の求め方はなかなか難解です。最高裁の二重課税禁止判決は厄介な宿題を課してくれました。

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