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物の寄附と役務の寄附

2011年4月13日


本日のデイリーコラムは『物の寄附と役務の寄附』です。

大震災の復興に国民が心を一つにすべきときに、無償の給付につき税制メリットを論ずることに少し引け目を感じつつ、それでも、知っておいてもよいのではないかとの思いで記しました。

寄附金控除は金銭限定か

寄附金控除の税法の規定を読むと「特定寄附金を支出した場合」となっているので、お金に限定されています。
しかし、国税庁はタックスアンサーで、国等に財産を贈与した場合、贈与した財産の取得費が特定寄附金になる、としています。寄附金控除の規定を拡張解釈して、金銭に限定されない扱いの執行をしているわけです。
よって、今次の大震災に係る義援金は原則として国等への寄附金扱いになると国税庁が表明していますので、義援物資もその取得費は同じ扱いになると解釈されます。

ボランティアの役務提供は対象か?

ボランティアによる役務提供は社会的には明らかに「寄附」の仲間です。しかし、国税庁の拡張解釈も、金銭から物まで止まりで、役務の提供まで含める意図はないと思われます。
寄附金控除という所得税の制度の問題になると、無償の役務提供を受けてもその利益に所得税を課さないことが通常時の一般原則であることの裏側として、提供する側への課税の配慮もないわけです。

個人事業者が事業行為でするとき

個人事業者がその扱う商品を義援物資として提供するときは、法人の場合も同じですが、国等への売上として収益の計上をするとともに、その収益額と同額が義援物資提供費という費用になります。消費税の扱いは、収益も費用も課税対象外です。
個人事業者が、その事業に従事させている従業員を被災地復旧その他の活動に無償で派遣したり、所有する事業用資産を無償で貸し付けたりするとした場合には、法人の場合とは異なり、国等への売上という扱いはなく、従って義援提供費という費用の発生もありません。
ただし、従業員への人件費、提供資産の減価償却費などは、そのまま必要経費として扱われます。
法人の場合は、国等への売上として収益の計上をするとともに、その収益額と同額が義援提供費という費用になります。