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損益通算と繰越控除 総合課税と申告分離課税

2011年5月 6日


本日のデイリーコラムは『損益通算と繰越控除 総合課税と申告分離課税』です。

所得税の課税は、一つの課税方式だけですべて完了することはまれで、通常、幾つかの課税方式が組み合わされて税額を確定しています。具体的には、総合課税と申告分離課税、そして、一定の所得については、源泉徴収によってその納税を済ませてしまう申告不要及び源泉分離課税があります。
これら課税方式は、所得の種類によって定められており、納税者の選択に任せられているものもあります。

総合課税と損益通算及び繰越控除

総合課税は、他の所得と合算して税額を確定する課税方式です。また、不動産所得(土地等の取得に要した負債利子は除く)、事業所得、譲渡所得(不動産及び株式等の譲渡は除く)、山林所得の計算上生じた損失があるときは、一定の順序で、他の所得と損益通算し課税所得金額を算出します。なお、それでも控除しきれない損失(純損失)があるときは、翌年以後3年間にわたって繰越控除ができます。

申告分離課税と損益通算及び繰越控除

一方、申告分離課税は、他の所得と区分され、その所得単独で税額が計算される課税方式です。そして、生じた損失金額(同種所得内の損益通算後)は、原則、他の所得との損益通算は認められず、その損失はないものとされます。この申告分離課税の対象所得は、不動産等の譲渡による所得、株式等の譲渡による所得、上場株式等の配当所得(納税者の選択)、先物取引の雑所得等です。

申告分離課税の例外的取扱い

なお、申告分離課税の対象所得であっても、①一定の居住用財産の譲渡損失及び買換え等の場合の譲渡損失については、その年の他の所得と損益通算することができ、その損失を控除しきれない場合は、翌年以後3年間繰越し、一定の要件のもと、各年分の他の所得から控除できます(適用初年度の確定申告書は期限内、以後連続して確定申告書等の提出が要件)。
また、②上場株式等(納税者の選択)及びエンジェル株式に係る譲渡損失(エンジェル株式は「みなし譲渡損失」も含む)並びに③先物取引の差金等決済に係る損失については、翌年以後3年間の繰越控除が認められています。
なお、②の上場株式等の譲渡損(エンジェル株式は除く)については、上場株式等の配当等との通算が認められています(②、③は連続して確定申告書等の提出が要件)。

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