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銀行の不良債権処理ようやく終結か!

2011年5月17日


本日のデイリーコラムは『銀行の不良債権処理ようやく終結か!』です。

過日の新聞報道等によれば、三菱東京UFJ銀行は10年ぶりに、2011年3月期に法人税が納付できる見通し、その理由として、過去の赤字累積である繰越欠損金が解消に至ったことによる、と報じています。
また、その後の報道では、この時期に銀行経営の安定化のために資本注入した約12兆円の公的資金については、今年3月末時点で回収利益1.5兆円を含む注入額の99%を回収、国民負担を回避できる見通しとなったと報じています。

公的資金の使途

銀行向けの公的資金には、①銀行の自己資本の不足を補う資本増強(資本注入)、②債券等の資産の買い取り、③破綻時の預金保護のために債務超過部分を穴埋めする金銭贈与、などが主です。
このうち、金銭贈与は18兆円を実施、すでに10兆円が回収不能、税金による国民負担が確定していると報じています。   

公的資金の真の姿

公的資金を投入するといっても、政府にはお金はなく、国債を発行する以外にありません。では、その国債を誰が買うのかですが、当事者の銀行です。銀行には預金者から預かった貸し出しに向かわない資金がふんだんにありますので、この資金を国債の購入にあてます。これにより、銀行は、国債という元利保証のついた優良債券を取得、安定した業務利益が確保できます。
一方、政府は、国債売却で得た銀行からの資金(預金)を銀行の株式や債券等を購入する方法で当該資金(預金)を銀行に還流させ、銀行の自己資本充実を図ります。
そして、政府は、銀行株価の回復を待って、保有の優先株を普通株に転換、市場で売却、銀行の自己株買い取りを通して公的資金の回収、というような図式です。
結局、何のことはない、預金者(国民)の預金を資本化したにすぎず、未回収の公的資金たる預金は、国債償還という方法で預金者(国民)が税金負担で回収する、というのがその真の姿です。

税制による銀行救済

このような状況を見越してか、税制は、繰越欠損金の利用期間を5年から7年に延長しました。この改正により、不良債権処理の過程でも多額の業務利益を上げていたにもかかわらず、長らく法人税の納付を免れ、結果として、内部留保の充実による株価の回復、維持が図られたことには想像に難くありません。

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