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みなし配当にならない自己株取得

2011年10月 5日


本日のデイリーコラムは『みなし配当にならない自己株取得』です。

自己株式取得の税務処理の原則

自己株式の取得は資産の取得ではなく、減資と同じ株主資本の部分清算と解するのが税務の原則です。
減資の場合には出資した元本を超える払戻しがあるとき、その超える部分についてみなし配当という扱いになります。自己株取得も同じで、出資額(100%資本組入れだったら従来の額面金額)を超えた対価での自己株取得では、その超える部分についてみなし配当という扱いになります。

みなし配当にならない例外ケース

利益積立のない赤字体質会社ではみなし配当はありえません。それ以外で、自己株取得でみなし配当にならないケースとしては次のようなものがあります。

①上場株式一般の「市場取引」での自己株取得。買い手が誰か不明で自社株買いにあたるか分からないため、譲渡側は単純な株式譲渡。

②端株主の端株の買取請求又は単元未満株式の買取請求による買取等でも、譲渡側は単純な株式譲渡。

③合併に反対する被合併法人の株主の買取請求に基づく買取りの場合、譲渡側は単純な株式譲渡。

④相続税の納税のために相続取得の非上場株式を発行会社が買い取る場合、譲渡側は単純な株式譲渡。さらに、相続税額の取得費加算制度の適用もあり。

⑤株式交換完全子法人となる会社の株式を事前に所有していたことにより、自己が完全親法人となる株式交換で自己株式の割当を受けることになった場合。

⑥適格現物分配により交付する資産が被現物分配法人の自己株式である場合。
⑦事業の全部の譲受けや合併又は適格分割若しくは適格現物出資に際し移転資産に含まれる自己株式を取得する場合。

税務簿価も取引価額がそのまま

自己株式の税務簿価には株主資本の部分払戻しをしたと解される価額が付されるのが原則です。いわゆる資本金等の額、に対応する金額です。
それに対し、上記のみなし配当非該当のケースでは、取得価額がそのまま税務簿価となります。
なお、それ以外で取得価額を税務簿価とする例外的ケースですが、平成14年の法改正より前から取得していた自己株式については付随費用を含めた取得原価のままで税務簿価となります。

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