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ねじれ国会時代の税制改正

2011年12月 5日


本日のデイリーコラムは『ねじれ国会時代の税制改正』です。

税制改正の政局化から学ぶこと

今年の税制改正のうち、政府の目玉としていた改正税法は、全く国会通過の見通しがありません。3月の時点で、自民党・公明党の3ヶ月つなぎ法によって辛うじて日切れを刹那的に回避したものの、6月の時点で同じようなつなぎ法だったら、そこに入っていなかった電子申告控除やバリヤフリー改修控除、森林計画特別控除は税制として消滅することになっていました。
最早、納税者有利規定といえども、遡及適用立法は、制度廃止のリスクを伴っていることを見過ごすことは出来ません。

平成24年度税制改正の行方

来たる平成24年度は、措置法の期限切れに絡む期限延長改正項目がけたたましく多い年で、税制改正が再び政局がらみの対決の様相を帯びると、消滅する税制や適用困難な税制が続出しかねません。

納税者不利規定で遡及適用不可のもの

納税者不利規定には、交際費課税、使途秘匿金課税、繰戻し還付不適用規定があります。遅れて国会通過となり、日切れ現象が起きた場合には、交際費課税は、日切れ期間に開始する事業年度に適用不可となります。日切れ期間内に支出するものには使途秘匿金課税はありません。日切れ期間内に終了する事業年度には、繰戻還付停止規定は働きません。

平成23年12月31日で日切れのもの

居住用財産に係る買換え、損益通算、繰越控除、長期優良住宅の特別控除、10年超保有事業用資産の交換・買換特例、住宅取得等資金贈与の非課税、住宅取得等資金贈与の相続時精算課税、その他の規定が、今年の12月31日で期限切れです。
今年の自民・公明の単純つなぎ法では3月31日期限のものは繋がれましたが、前年末のものは無視されました。同じパターンが繰り返されると、これらは消滅の危機に瀕することになります。

平成24年3月31日で日切れのもの

期限立法の多くが3月31日期限で、その多くが納税者有利規定なので、遅れた国会通過でも、遡及適用は可能です。
もし、政府が日切れのまま廃止予定にすることにしている法律があるとして、それが試験研究費や教育訓練費などのような事業年度開始規定のものの場合、単純つなぎ法で繋がれてしまうと、つなぎ期間に開始している事業年度には廃止効果がないことになります。


◆下記の案件が11月30日に成立致しました◆

◆2012年度税制改正の積み残し分である「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」、「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための地方税法等の一部を改正する法律」が30日、参院本会議で可決・成立しました。
 
◆また、震災復興財源に関する「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」、「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」も同日、成立しました。民主・自民・公明3党の税調会長合意に基づき、復興特別所得税の課税期間の延長、復興債の償還期間の延長、たばこ税増税の削除などが盛り込まれています。
 
◆法人税の実効税率の5%引下げ(30%→25.5%。中小法人に対する軽減税率は18%→15%)、課税ベースの拡大等(減価償却の見直し、欠損金繰越控除の見直し、研究開発税制の見直し等)は政府修正案どおりです。法人税率の引下げ及び納税環境整備は政府修正案どおりです。
 
◆資産課税の相続税の基礎控除引下げ、税率構造の見直し、贈与税の税率構造の緩和等、個人所得課税の給与所得控除の上限設定、特定支出控除の見直し、成年扶養控除の縮減等は削除されています。
 
◆地方税関係では、国税の法人税の税率引下げにより自動影響。ただし、法人実効税率引下げと課税ベース拡大に伴う都道府県と市町村の増減収調整のため、道府県たばこ税の一部が市町村たばこ税に移譲されます。個人所得課税関係でも国税の所得税の改正が削除されたことに伴い自動影響。しかし、個人住民税における退職所得の10%税額控除の廃止については、施行期日の修正(2012年1月1日→2013年1月1日)により実施されます。
 
◆参考資料 
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2011/__icsFiles/afieldfile/2011/11/15/23zen17kai3.pdf

 

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