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賃金のメリハリと安定性

2012年3月28日


本日のデイリーコラムは『賃金のメリハリと安定性』です。

"賃金のメリハリ"とは、よく働き、業績を上げ、今後も期待できる社員に高い賃金を支払う一方、あまり業績に貢献しなかった社員・今後の期待度が低い社員は昇給を減らし、賞与支給額を少なくするなど、両者に明確な賃金の差をつけることを言います。
これに対して"賃金の安定性"とは賃金のメリハリをつけ過ぎると、能力・業績が高い従業員は納得する一方、多くの従業員にとっては生活に必要な賃金が保障されなくなり、モラール低下につながってしまいますから、一定の基準で生活の安定につながる賃金額を支給することを言います。

メリハリと安定性を持つ賃金体系

このような賃金体系は、例えば次のような考え方で設計します。

1.賃金を「業績・能力反映部分」と「生活保障部分」で構成し、賃金原資を配分する。

2.「業績・能力反映部分」は実績評価から役割等級・資格等級などで今後の期待度を決定し、それに応じた賃金とする。

3.「生活保障部分」は生活安定の視点から年齢に応じた標準的な生計費で賃金額を決定する。

4.「業績・能力反映部分」は上位等級ほど賃金に占める割合を高くする一方、「生活保障部分」は、役割等級などとは無関係に年齢に応じて設定する。

なお、「業績・能力反映部分」の賃金体系設計方法は企業によって多様ですが、「生活保障部分」の設計方法としては、人事院の標準生計費がよく用いられ、50歳付近で頭打ちにしています。
また、管理者・上位専門職など上位等級の社員は賃金に占める「生活保障部分」が「業績・能力反映部分」に比較して少なくなり、実質的な意味が低まること、本来「業績」が重視される層であることから、「生活保障部分」を設定しない場合が多いと言えましょう。

経営者の留意点

賃金制度にメリハリをつけることで、社員により高い業績貢献(標準を超える業績貢献)を求めることが最重要であり、「業績・能力反映部分」の適用に創意工夫をこらすことが必要です。「生活保障部分」は、業績下位の社員も含めたトータルモラールを維持する手段として位置付けましょう。

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